けん玉の調整

多くの認定けん玉が、開封してすぐに使用できる状態で販売されていると思います。 しかし、以下の調整を行うことをお勧めします。 調整を行うためには、元の状態から分解しないといけませんが、 調整が済んだら元に戻せるように、 分解する前の状態を記録(または記憶)しておきましょう。 けん玉の調整に関しては、他にも解説しているウェブサイトがいくつかありますので、 「けん玉」「調整」で検索してみて下さい。

糸の長さ

出荷時のけん玉は、糸が長めにつけられています(おそらく40cm以上)。 適切な長さに調整しましょう。ふりけんなどの技では、 数cmの違いで感覚が全く変わります(ふりけんができる人は試してみてください)。 以前は、糸の長さ(けんの糸穴から玉の糸穴までの長さ)は 38cm以上(小学生は35cm以上)と定められていましたが、 ルールが改正され、現在では自由となっております。 大人には38cmを推奨している指導者の方も多いと思いますが、 少なくとも級の技では、35cmくらいの方が コントロールしやすく、技のコツを早くつかめるかもしれません。 段位の技でも、「はねけん」や「一回転飛行機」などが若干窮屈になりますが、 タイム競技などはタイムロスが少なくなります。

左利きの場合

出荷時のけん玉は、右利き用にセットされています。 けん先を上にして、大皿が手前になるように持ったとき、糸が左側から出ているはずです。 競技用けん玉には左利き用に反対側にも穴があけられていますので、 いったん分解して、糸をつけ替えてください。 そのとき、認定シールは糸が出ている穴と同じ側にしましょう。

糸穴のバリ取り

糸は、ナイロン繊維の編み紐で、丈夫にできています。 しかし、けんや玉の糸穴にバリ(ドリルで穴をあけるときにできるささくれ)があると そこから傷つき、短時間で切れてしまいます。 糸穴に通した糸をひっかかりがなくなるまで往復させてしごき、 バリを取っておきましょう。 こうすると長持ちします。我が家のけん玉は、2年以上切れていません。 なお、けん玉を購入すると糸とビーズのスペアがついてくると思いますが、 失くしたり使い切ったりした場合でも、 糸とビーズのセットが通販で売られていますのでご安心ください (「けん玉」「ビーズ」で検索するといくつかのお店がヒットします)。

ビーズの役割

糸がねじれているとねじれを戻そうとする力が働いて、 技の途中で玉またはけんが勝手に回りだして、 コントロールが難しくなります。 技を始める前に、毎回糸のねじれを取りましょう。 ねじれを簡単に取れるようにするために、 競技用けん玉では、糸は玉に固定されていません。 ねじれた糸を張った状態から緩めてやると、 糸の玉側が空回りして、 簡単にねじれが解消されます。 ビーズはワッシャーの役目をします。 ためしに、わざとねじれを作って、取り除いてみてください。

ビーズと結び目 結び目の作り方

ビーズの先の結びの部分が大きいと穴の中で自由に回りにくくなりますので、 出荷時の状態より小さめに作り直すとよいでしょう。 出荷時の結びをほどいてわからなくなった場合は、右の写真を参考にして下さい。 けん側の調整が完了している場合には、 糸の長さの調整もしなくてはいけません。 結びの位置を変えて、その都度、、糸の長さを巻尺等で確認する作業を、 うまくいくまで繰り返します。 希望の長さになったら、結びより先の余った部分を切って下さい。 なお、下記のコブの分だけ糸の長さが短くなることを忘れないで下さい。

結び目を作る

灯台」 などの技では、ビーズ部分が玉の穴から飛び出してきて邪魔になることがあります。 これを防ぐためには、 糸穴から2cmくらいの場所 に結び目によるコブを作ることがルールで認められています。 (他の場所はダメですので技の最中にできてしまった場合には、 固くなる前にほどいてください。)

結び目のコブ

使っていくうちに結び目は小さくなっていきますので、 一重の結び(写真左)だと不十分だと思います。 右側の写真のような結びにしてコブを大きくする方が良いでしょう。 結び目を作ると糸が10mm程度短くなりますので、 糸の長さの調節を結び目を作る前に行う場合には、 あらかじめ計算に入れておいて下さい。

皿胴の固定

皿胴(大皿と小皿がついた部品)に体重をかけて、しっかりとけんにはめ込めば、 すぐに外れることはないですが、使っているうちに必ずいつか外れます。 外れたら入れ直せばよいだけですが、 面倒になってきたら木工用ボンドで止めてしまいましょう。 ただ、一度、ボンドで固定してしまうと外すのが大変です。 ボンドの量を少なめにすると外すのが楽だとか、 熱湯につけるとボンドが溶けて外れるといった話も聞きますが、 うまく外れる保証はないですし、 熱湯につけると皿が変形する可能性がありますので、 外さないつもりでいた方が無難でしょう。 したがって、ボンドで固定する前に、 糸の長さを決めておく必要があります。 (空いている方の糸穴を利用して木ねじ等で固定することもルールで認められています。)

ボンドで皿胴を固定する前に、糸の長さをいろいろ変えてみて、 自分に合った長さを探してみるのも良いと思います。 糸を短くしたいときには、写真右のように結びを大きくすればよいでしょう。 あまり邪魔になりませんし、再び長くすることも可能です。

糸の長さの調整

この結びのおかげで、競技中に糸が糸穴から抜けて、 玉が遠くにすっ飛んでいったりすることはありません。 さらに、皿胴ごと外れることを防ぐために、 けんにも糸を通せるように穴があけられています。 大回転ふりけんとか宇宙遊泳などの大技をしない限り、 外れた玉と皿胴が一緒に遠くまで飛んでいくことはないと思いますが、 心配な人は使用してください。

けん先の保護

けん先の摩耗を防ぐために、瞬間接着剤等(無色に限る)でコーティングすることがルールで認められています (先端の角度がついた部分だけ)。 我が家で愛用しているのは、100円ショップのダイソーで売られていたハケで塗るタイプです。 使い切りではないので、何回も使用することができます。

ダイソーの瞬間接着剤

inserted by FC2 system