玉を持ち、つり下げたけんをまっすぐ引き上げ、玉の上に中皿を乗せてけんを立てる技です。 けん玉と体が完全に静止した状態で3秒たったら成功です。 最初はできっこないと思うような技ですが、 できるようになるとほとんど失敗しなくなります。
「飛行機」と違い穴がどこにあっても構わないので、 穴が上を向くように持つ必要はないのですが、 灯台ができるようになったらすぐに初段への挑戦です。 初段では、灯台の状態からけんを反転させて けん先を玉の穴に入れる「さか落とし」と呼ばれる技がありますので、 穴が上を向いた状態で灯台ができるようにしておいた方がいいでしょう。 穴がどこにあってもすべりやすさにほとんど違いはないと思います。 また、玉の上の方を持つとけんが指に触れて失敗になりやすいので、 少なくとも上から1/3は空けておきましょう。
糸のねじれを取り、けんの揺れを左手でしっかり止めてから、まっすぐに引き上げます。 玉とけんが逆になっただけで、「とめけん」と同じ要領です。 小皿を手前(糸穴を右)にして引き上げると、「灯台」もやりやすいし、 段位試験の技である「さか落とし」や「灯台とんぼ返り」にもつなげやすいです。 けんが最高点に達した直後に玉に乗せるようにするといいです。 落下のスピードがついた後だとバランスが取りにくくなります。 運良く、ちょうど真っ直ぐにけんが玉に乗れば、 そのまま動かさずに3秒待って成功ですが、 そんなことは高段者でもめったにありません。 「灯台」で大事なことは完全に傾かないように乗せることではなく、 少し傾いて乗ったけんを瞬時に立て直すバランス感覚を身に付けることです。 このバランス感覚は、高段位の技である「一回転灯台」や「灯台とんぼ返り」でも役立ちます。 手の平に長い棒を立ててバランスを取るときと同じで、 けん先が左に傾いたら玉を左に動かし、右に傾いたら右に動かせばバランスが取れます。 これを条件反射的に行うことができるように体に覚えこませます。 実際に「灯台」の練習をひたすら繰り返してもいいですが、 手で乗せた状態からわざとバランスを崩して立て直す練習なども有効でしょう。 自転車の練習と同じで、どなたでもいつかはできるようになると思います。 続けて練習していると急にできるようになりますので、その日を信じて頑張ってください。
まず、玉の糸穴の近くに結び目のコブを作っておかないと、 玉の穴から糸が飛び出してくると思いますので、 けん玉の調整のページなどを 参考にしてコブを作ってください。 中皿と玉の間に糸がはさまっても、ルール上は問題ありませんし、 場合によっては摩擦力がアップするかもしれませんが、 「さか落とし」や「灯台とんぼ返り」につなげることを考えると、 いつも同じ状態で灯台を決めた方が良いと思います。
玉の塗装や中皿の加工精度の違いで、 止まりやすいけん玉とすべりやすいけん玉があります。 一級や準初段の「灯台」をなんとかクリアできても、 段位の試験で、「さか落とし」、「一回転灯台」などの灯台系の技があります。 他の人のけん玉と比べてみてすべりやすいようでしたら、 新しいけん玉の買い時かもしれません。 外国製のけん玉の中には、灯台や月面着陸をやりやすくするために、 玉にラバー加工を施したものがありますが、 日本けん玉協会の認定を受けていないので、 段位試験や協会主催の大会では使用できません (少なくとも2013年の時点では)。 一方で、日本けん玉協会により平等性を重視して設けられていた 摩擦係数に関する基準が2013年に変更されて、 これまでよりも摩擦力の高い塗装が認められるようになりました。 このルール変更を受けて、「大空プレミアム」という認定けん玉が発売されています。 2014年夏に発売された「大空プレミアム ゴールド」を買って試してみたのですが、 ラバー加工の外国製けん玉と比べても遜色ないくらいに良く止まります (ただし使い込んで凸凹してくると摩擦力が著しく減ってきます)。 なお、同じ銘柄のけん玉でも個体ごとのばらつきが結構あります。 手元にあった数本の大空(プレミアムではない)で玉とけんの組み合わせを変えて調べてみたところ、 玉の違いだけではなく、中皿の加工精度も重要であることがわかりました。 そこで、紙やすりで中皿を研磨してみたら (#500〜#1000程度、玉を使って皿に押し付けて研磨)、 密着性が増して摩擦力がアップしました。 しかし、この作業はもしかすると「けん玉の加工」に相当するかもしれません (製品の不完全さを取り除いているだけですのでOKにして欲しいですが)。 また、こちらは明らかに反則ですので本番の試験では使えませんが、 練習段階では中皿に水などをつけるとすべりにくくなります。