級位・段位試験に登場する技の他にも、けん玉にはたくさんの技があります。 数え方次第では3万もあると言われています。 以下では、試験には登場しないけれども知っておきたい面白い技の中から ピックアップして簡単に紹介します。
その他の技 (級位者向け) | その他の技 (段位者向け) |
手拍子つるし持ち 空中ブランコ かじ屋 小指姫 ひっつき虫 金魚すくい |
すくいけん 玉つきさし(別名:天中殺) 横はねけん 月面着陸 宇宙遊泳 銀河系一周 |
玉の穴にけん先を入れた状態で、糸の中間を持ち、 投げ上げている間に、手拍子を打ち、 けんの皿胴より下の部分をつかむ技です (動画:向井六段)。 投げている間に、玉がけん先から抜けたら失敗です。 初級者の多いけん玉教室で気分転換に行われる技です。 手拍子の回数を競ったりします (嶋寺六段は8回)。
糸の持ち方は、親指と人差し指でつまむやり方と、 人差指にフックのようにひっかけるやり方があります。 どちらが正式というほどのものでもないので、 教室で言われた通りにやってください。
「手拍子つるし持ち」と同じように持って、 前にふり上げて糸をはなして、半回転したけんの皿胴より中皿に近い部分を持ち、 また玉を前にふり出して、玉を中皿に乗せる技です (動画:向井六段)。 見た目が派手な割にそれ程難しくないので、人気が高い技です。
この技も、「手拍子つるし持ち」と同様、2種類の糸の持ち方があります。 人差指にひっかけた場合、人差指を中心にけん玉をぐるぐる何回か回してから 「空中ブランコ」を行うともっと格好いいです ( 動画:「うずしお空中ブランコ」 )。 回している間に、玉がけん先からはずれないようにしてください。 特に、回し始めるときにはずれやすいですが、 けん玉を下げながら回し始めるとはずれないと思います。
「もしかめ」の発展形です。 大皿から中皿に移すときに、一度、中皿のふちにぶつけます (動画)。 この技の音が、「トン、テン、カン」という鍛冶屋さんが 鉄を打つ音に似ているからこの名前がついたのだと思います。
中皿のふちにぶつけてそのまま大皿に戻す技は、「前うち」 (動画) と呼ばれています。
「ふりけん」と見せかけて、 けん先ではなく小指を玉の穴に入れる技です (動画:5153ktysさん)。 一度、笑い(?)を取ったら終わりです。 この動画は大きなけん玉で行っていますが、普通のけん玉の場合、 人によっては小指が奥まで入らないかもしれません。
玉を持ち、つり下げたけんをまっすぐ引き上げ、 大皿を玉にくっつける技(?)です (動画:向井六段、 愛媛県さん)。 一種の手品ですが、動画を見てタネがわかりましたか?
「灯台」と同じように引き上げますが、 大皿が右にくるようにしておきます。 けんを引き上げたら、大皿のふちを親指で押さえて玉にくっつけます。 親指が観客に見えないようにしてください。 失敗して、そのときタネも見破られると悲しいです。
「けんグリップ」でけんを持ち、 穴を下にして床におかれた玉を大皿ですくい取る技です (動画:嶋寺六段、 向井六段)。 早めに皿を上に向けた方が良いです。 「とめけん」ができなくてもこの技ができる人もいるでしょうし、 五段の技がすべてできるのにこの技ができなかった人もいます。
しかし、達人クラスになると 寝ながら でもできるようです。 小皿や中皿だともっと難しくなります。
玉を持ち、つり下げたけんをまっすぐ引き上げ、玉の穴にけん先を入れて、 玉でけんをすくいとる技です。 この動画(Sakataさん) の前半の技です(後半は「はねけん」)。
「灯台」と反対で、大皿が手前にあるとやりやすいと思います。 けん先が右に傾いているほどすくい易いですが、 格好悪くなります。 90度以上傾くと、「それ飛行機じゃない?」と言われます。
けんを持ち、つり下げた玉を向こう側(「うらふりけん」の方向)に 半回転させて引き上げ、けん先を玉の穴に突き刺して玉をすくいとる 格好いい技です。 この動画(向井六段) の前半の技です(後半は、一回させてまた突き刺しています)。
持ち方は、「皿グリップ」か、 大皿と小皿の両方に指をかけます。
けん先を穴に差した状態で玉を持ち、けんを横回転させて戻す技です (動画:嶋寺六段、 向井六段; 競技者視点動画: 嶋寺六段)。
決めのポーズ次第で、かなり格好いい感じになります。
玉を持ち、つり下げたけんを引き上げ、玉の上に大皿を乗せる技です (動画:嶋寺六段、 向井六段、 5153ktysさん)。
「ひっつき虫」と違い、 本当に大皿を下にしてけんが玉に乗っています。 まず、手で乗せられることを確認してください。 飛行機より小さめの角度でふり出します。 このとき大皿が手前にくるようにひねり(飛行機と逆方向)を加えてください。
けん先が短いと(皿胴より下の部分が長いと)乗せにくいと思います。 また、玉がすべりやすいと難しいです。 段位試験では使えませんが、ラバー加工や蜜蝋を塗ったけん玉だと格段にやりやすくなります。
けんを持ち、糸が張った状態のままけん玉を空中に投げ上げ、 けん玉が一回転してきたときに玉をつかみ、けんをふり出して、 けん先を玉の穴に入れる技です (動画:嶋寺六段、 向井六段)、 愛媛県さん)。 空中技の多くは、この技の発展形です。
変わった場所でやる人もいて面白いです。 山頂:秋元六段。 大阪駅:塚口五段。
「宇宙一周」の「けん」の部分を「うぐいす」に代えて行い、 さらに、「地球まわし」のように回転させて「うぐいす→うぐいす」と 「うぐいす→けん」を行う技です (動画:向井六段、 ルパン五段、 タクミ君(8才))。 つまり、けん先に横のせ→うぐいす→小皿→うぐいす→大皿→うぐいす→中皿→うぐいす →(一回転させて)うぐいす→(一回転させて)けん、となります。
難易度の非常に高い技ですが、 達人(秋元六段)になると 椅子に座ってでもできるようです。